第57章 猪突猛進(ちょとつもうしん)
とうとう、お兄ちゃんは私のことを抱くことすらできなくなった。
ただ、私の背中に細い腕を回して、そっとそっと撫でるだけになっていた。
結局、私達、兄妹はどちらかしか生き残れない。
お兄ちゃんは世界で唯一人、私を、真白を見つめてくれた人。
私は、その身に醜い神を宿して、全ての人を病気にする、迷惑になるだけの存在。
どちらが生き残るべきか、・・・明白ではないか。
決心をした。
私は、言った。
『兄様、兄様・・・足玉を持って、ここから逃げて・・・』
『そして、私が15歳になる前に戻ってきて、
どうか、兄様の手で、私を殺して』
と。