第54章 捲土重来(けんどちょうらい)
多分、物量だけではダメだ。あの二人、特に神狐の方は、一撃でシラクモの虫たちを全て吹き飛ばすだけの力がある。・・・もっと搦手を使わないと勝てない。
俺の合図でシラクモが虫たちを一度裂け目に戻す。そして、新たに罠を張るための虫を召喚した。俺は俺で、真白から手を離さないようにしながら、大地に手をつき、足玉から湧き出す神力を注ぎ込んでいく。少なくとも、100メートル四方くらいには力を伝える必要がある。
あたりにシラクモの『虫』たちが満ち、足玉の神力が十分に木々に行き渡った頃、俺の第六感に奴らの気配が引っかかった。
あと・・・150メートルほどに近づいている・・・
「シラクモ・・・来るぞ・・・!」
シラクモに檄を飛ばしつつ、俺は更に足元の大地に神力を流し込んだ。