第102章 能鷹隠爪(のうよういんそう)
それが日暮とわかると、御九里は慌てて抱き起こす。しかし、いくら揺すっても起きやしない。ただ、なにか問題がある、というわけではなさそうだ。どちらかと言うと、平和そうに寝ているようにも見える。
しょうがねえな、と思いながら、御九里は日暮の身体に自分の着ていた服を乗せ、横抱きにした。
ーこれ・・・こいつがやったってこたぁ・・・?
周囲を見渡して考える。そこかしこでウンウンとうめき声を上げてのたうち回る悪の組織の男たち。もう一度、目を落とすと、そこには日暮の平和そうな寝顔。
ーまさかな・・・。
「おーい、九条!日暮はいたぞお!」
とりあえず無事で良かった。
九条に声をかけながら、御九里はそう、考えていた。