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天狐あやかし秘譚

第101章 興味津々(きょうみしんしん)


一方私は、呪力の痕跡と、今の占いによって明らかになった場所、国際船舶が行き交う東京港を擁するお台場へと急いだのであった。

坂本家のあるマンションからお台場までは小一時間ほど。しかし、すでに坂本家についたのが15時を回っていたことから、電車とタクシーを乗り継いで、お台場、正確にはコンテナ倉庫が立ち並ぶ令和島についた頃には、夕日が海を赤く染めていた。

こ、こんなところまで一人できて大丈夫・・・なのかな?

ここに来てやっと、私は自分が大層だいそれたことをしていることに気がついた。でも、占いの卦に出たことが非常に気になる。

そして、電車の中でケータイで連絡を取ろうとしたのだが、運悪く研究室に置いてきてしまったことに気付いた。公衆電話を探しても見つからない。慌てて飛び出してきたことがこんなところにも裏目に出てしまっていた。

一応ニャンコ先生には、この場所も伝えるように言っておいたけれども・・・

若干不安が残らないでもない。なにせ猫なので。

とにかく、占いにはこう出ていたのだ。

『坂本愛理は、モノとして、本日、満月の照らす夜の海を渡って外国へと売られていく』

万が一、発見が遅れたり、私の占いがズレていたらとんでもないことだ。居場所だけでも特定したい。その思いがやっぱり先に立つ。

占いだと、このあたり・・・

夕暮れの中、まだ作業員が残っている倉庫の合間を縫いながら、私は建物の影を伝って移動をする。この倉庫群の何処かに愛理さん達が囚われているということだった。

しかし・・・広い。広すぎるぞ。

しょうがない。ちょっと呪力を消費するけれども、背に腹は替えられない。それに、おそらく彼らはあの『薬』を使っている。人の目で探すよりも、呪的探査をしていった方が効率がいいに違いない。

私は、とっておきの手段を使うことにした。

バックから、20枚ほどの札を取り出す。札は全て猫神勧請の符だった。それをばらりと上空に向けて放り投げ、早九字を切った。

「鬼々夜叉神 太陰 生門 荒御魂来世!
 おいで!にゃんこーず!!」

「「「にゃあああ!!」」」
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