第7章 一途
審神者の死や裏切りが原因となったのか、本丸システムはエラーを起こした。常にわずかな瘴気が漂い、結界はところどころ壊れ、雪に閉ざされるようになった。
本丸の崩壊も近い。これはそういうことだろう。終わるその日が来るまで、残った刀剣男士たちとこの場所で朽ち果てるまで眠りたい。
そう、いつからか願うようになった。
……しかし、どうやらこの願いは叶いそうにないらしい。
本丸に新しい審神者が来た。
新たな霊力供給源。それが、私を弱らせた。
その隙に、鶴丸の分霊は目を覚ました。気付くと新たな審神者と共に玄関まで来ていた。
一体彼は私の意識が無い間に何を話したんだろう、何を、何を……。
焦燥感で、思わずその場を飛び出したが、挨拶の場にいないと他の刀剣男士に疑われてしまう。跪座の姿勢をとりながら、新しい審神者の様子を盗み見る。
いかにも頼りなさそうな女だった。
こんなやつに私の本丸をとられるのかと思うとはらわたが煮えくり返りそうだったが、それと同時に安堵した。
あぁ、ようやくこの偽りの生活に終わりが来るのかもしれない。魂が解放されるのかもしれない、と。
部屋に戻ったところまでは覚えていたが、また、気付けば“彼”に体の主導権を取り戻されていた。
気付いたら雪の中、三日月宗近と2人きり。
彼は、本当の鶴丸は、三日月と何を話していたんだろう?
降り積もった白の中で、三日月宗近の足音だけがやけに遠くに聞こえていた。
…………おかしい。
そう思った時には、もう遅かった。