第6章 さよならだけが
山姥切長義は必死に続ける。優しい人だと思ったけど、案外長義さんにとってはダメな部下を叱る感覚に近かったのかもしれない。
「…たとえ、三日月に隠されても、鶴丸に剣を向けられても、俺たちは貴女がそう望む限り、神域まで迎えに行ってでもして助けるし、身を挺してでも庇おう。それが刀剣男士だ」
「それが刀剣男士だ」と彼は言い切った。なんて頼もしい言葉だろう。……
刀剣男士がそういう生き物なら、じゃあ、審神者とは一体なんなんだ。
少なくとも自分の本丸で刀剣男士が争っているのを放置するような人でなしではあっていけないよなぁとぼんやり思った。
歴史を守ること、それが審神者の役目だと講習ではそう習った。
あとはなんだろう?
本丸を守ること。刀剣男士を守ること……
目が覚めた気がした。
そうだ、守らないと。大切な仲間を。
意識が覚醒する。なんだか悪い夢でも見ていた気分だったけど、これは現実だ。現実と向き合わなくちゃいけない。