第4章 探偵ごっこ
「で、なんだっけ~?俺たちのことが知りたいって?」
蛍丸がにこにこと私に向かって訊ねる。ちなみに私の右隣が蛍丸で、左隣は三日月宗近である。なんでこの天下五剣、さっきから私の傍を離れないんだ…
「三日月さんに加えて僕たちともよろしくやりたいなんて、随分と欲しがりだねぇ...」
「別にいいじゃん!三日月だけじゃなくて、俺たちとも仲良くしよっ!新しい審神者さん!」
私をからかうにっかり青江の発言をあっさり流した蛍丸は、何か思いついたように、大きく腕を広げる。
…これは、ハグを求められているのか?
いや、違ったら恥ずかしいし...
しばらく逡巡したあと、少々顔を引き攣らせながら、えいやと蛍丸の懐に飛び込む。
あたたかい。
子供特有の温い手でぽんぽんと背中を数回叩いた後、蛍丸は満足したように私の体を解放する。
保護者役となる明石国行がいないせいか、この本丸の蛍丸はかなり自由奔放に振る舞うらしい。
でも、無邪気さから来るその振る舞いは、決して不快なものじゃなくて、ここに至るまでに降り積もった私の緊張をすっかり溶かしてしまった。
そのまま、ぼーっとしていると、蛍丸ではない方から、背中をとんとんと叩かれる。
「主、俺ともやろう」