【aph】セカイはいつか飽和して【dc】【prsk】
第1章 邂逅事変
「……あの……下ろして、ください」
︎︎僕がフェリシアーノに抱き上げられていた事実は本当にびっくりした。
「ああ、ごめんね。咄嗟だったから〜」
「いえ……」
︎︎へにゃ、と笑ったフェリシアーノはどこからどう見ても見知った顔をしていた。
(今のは気のせいかな……?)
︎︎フェリシアーノ基フェリに床に下ろしてもらった僕はもう一度だけ怪我がないか確認をした。
「本当に大丈夫ですか?」
「大丈夫大丈夫!」
「……そうですか」
︎︎目立った怪我も特に無さそうだという事実だけで何となく落ち着いた。
「それは良かったです」
︎︎僕はスマホの時計を見てげっ、という顔になった。
(あ、こんなことをしてたらこんな時間になっちゃった。これから奏の家、間に合うかな)
︎︎ここからあそこまでバスで20分ほどかかる。
「……ありがとうございます」
︎︎そう言ってフェリから離れた。高木刑事に許可を貰ってさっさと帰ろう。
「うん。もう帰っても大丈夫だけど、1人で大丈夫? ︎︎送ろうか?」
「いえ。大丈夫です。1人、行けます!」
僕は背後の視線を振り切るように、足早にファミレスを後にした。