第1章 あの夜の続き
「別れてから、何人の男と付き合った?」
甘ったるい空気から一変、凍りつくような冷たい空気が部屋全体を覆う。
「誰とも付き合ってないよ。恋愛すらしてない」
「そっか。まあ全部知ってたけどね」
その一言に違和感を覚える。何かがおかしい。
「どういうこと?」
「いいもの見せてあげるよ。そこのドア開けてみて」
私は言われた通りドアを開けるとそこにはたくさんのモニター、赤いペンで書き込みがされた地図、そして私の写真がびっしり貼られていた。
複数あるモニターのうち1つは私の部屋の中が映し出されていた。私が通る道の防犯カメラのような映像もあった。
情報を処理しきれなくて言葉が出ない。体が固まって、動けなくなる。わけがわからない。
彼は後ろから私を抱きしめた。心臓がバクバクして痛い。逃げなきゃ行けないのに抱きつかれているせいで身動きも取れない。
「ずーっと美玲のこと見てたよ。俺がそんな簡単に美玲を逃がすわけないでしょ。ずっと泳がせてたんだよ?」
もしかしてバーであったのも計算しての事だったの?異動でこっちにきたのもうそ?
そのとき、頭がぐらっとして視界が霞む。体の力が抜けて立っていられない。こんなの絶対お酒じゃない。