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【ツバサ/ファイ】短編集

第2章 お互いがお互いの幸せで


ファイは、を抱きしめたまま、遠くを見つめている。

「……ごめんね、オレがただちゃんに傷ついてほしくないだけなんだ。
 ここで暮らしてくれたら、普通の幸せは手に入るよ」
「私は、もう皆と離れるのがつらいです……。
 それでは幸せになれません。
 ファイさんは違うんですか?」

ファイは視線をへ戻した。

「……そうだね、オレもちゃんがいないと幸せじゃないやー」
その口調はいつものファイだった。

「お城に戻ろうか」
そう言って、ファイは自然にに手を差し出した。


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