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【NARUTO】水神姫は月夜に笑う【長編】

第5章 悩める男心



イルカの病室を後にし、
マイと別れたカカシは、
ナルトと共に手を繋いで、それこそ
姉弟ならぬ、親子のような
マイとナルトが木ノ葉病院から帰っていく姿を、近くの木陰から見つめる。

丁度、任務を終えて報告書を持っていこうとしていた時、
商店街を花束を抱え、少し気恥ずかしそうに歩くマイを見かけたカカシは
何故か、気づくと後をつけ
木ノ葉病院まできてしまっていた。

そっと、近くの木から様子を見ていたカカシは、
普段、それほど感情の起伏を外に出さないマイが、
怒ったり、笑ったり、困ったり、
泣きそうになったり…
口布をしていても、容易にわかるほど
表情をコロコロと変えていることに
驚いた。

そして、マイがイルカの手を握り
微笑む姿を見た瞬間…
カカシは考えるよりも先に体が動いていたのだ。

「なんていうか…ガキ臭かったよね…俺。」

家路を歩く二人を見つめ
溜め息のようにこぼす。

イルカがマイに対して好意をもっているのは
端からみて明らかだった。
だが、イルカに対して挑戦的ともとれる
自分の行動は何なのか、
カカシは戸惑っていた。

気になっている…
だが、それは 翠月マイ前提の
話である。
カカシが本気で想いを寄せたのは
今も昔も、あのマイ只一人…。

似ている…気がする。ということが
自分をこんな行動に移させるのだろうか。
方や「イルカ先生」
方や「はたけ上忍」

たかが呼び名一つ…
カカシはイラついたのだ。

里一の業師、コピー忍者
来るもの拒まずの色男…
泣く子も黙る はたけカカシは
一人の女性にてんてこ舞いしていた。
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