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【NARUTO】水神姫は月夜に笑う【長編】

第3章 葛藤



マイに報告書を渡した忍は
皆、頬を赤らめたり
数人で集まって 今日ラッキーだったよな!と
はしゃぐ始末。

『はい…次の方どうぞ…』

次に現れた男の忍は
あの色魔「はたけカカシ」に次ぐといわれている
里でも有名な…いわゆるスケコマシであった。

前々から何度か声をかけられて、迷惑していたマイであったが
あまり目立ちたくないのもあり、なんとなくやり過ごしていた。

「マイさん♪
相変わらず人気者だねぇ。
口布をしている所もミステリアスで、魅力的だもんなぁ」

『…あの…報告書か、依頼の手続きどちらでしょうか?』

「俺が報告書♪なんちゃってね」


ケラケラと笑い、報告書を持ってきたわけでもなく
いつものごとく口説きはじめた男に
ついにマイの堪忍袋の緒が切れた…。
スッとその場に立ち上がると
それだけで おぉ!? と
どよめきの声があがった。

そんな美女の唯一の欠点とは…



『失せろ…クズが…
お前ごときが偉そうに…
仕事の邪魔だ…
こんなところで
こんなくだらない…
忍としても クズだな お前…
さっさと失せろ…ぶん殴るぞ』



キレると非常に毒舌なのである。



少しではあるがマイから漏れる殺気と、
怒りに満ちた鋭い視線に
男は後ずさりし、その場から立ち去っていった。
その場にいた他の忍達も、顔を引きつらせ
立ち尽くしていた。

男が去ったのを確認したマイは
何事もなかったかのように席に着き、
その場にいる者たちへ 満面の笑みで

『私の隣もその隣も…空いてますよ?』

と、声をかけた。

すると、マイの前にあった長蛇の列が
一斉に散り、均等に並びだしたのだった。

マイのファンの間では
綺麗だが怒らせると、相当怖い…という事から

黒薔薇姫と、通り名がついていることは
知らぬは当人ばかり…。

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