第12章 中忍試験開始!!
開始の合図が出され、次々と受験生達が森の中へと入っていく。
最後のチームを見届け、マイはアンコの側へと降り立った。
「水姫…いや、マイさんの方がいいですかね?」
『出来れば暗部名でお願い。試験中は他里の忍がいるからね。』
「了解です。それにしても暗部が警護につくなんて珍しいですよね」
『あぁ…ほら、ナルトがいるでしょ?だからね。といっても暗部私一人だけど』
ミーハー心満載と、ナルトへの姉馬鹿心からのものとは言えるはずもなく、面の下で苦笑いを溢すマイ。
「水姫さん一人いたら…十分すぎますね。木ノ葉の水神姫様様です」
ちゃかしつつも、尊敬している事はアンコのキラキラした目から伺える。
マイはそっとアンコと肩が触れ合うところまで近づくと、顔は森の入り口を見据えたままに伝えた。
『アンコ…さっきクナイ返してきた受験生、覚えてる?どんな感じした?』
「はい。ちょっと…いっちゃってそうでしたね…」
『そう…ちょっと気をつけた方がいいかもしれないわ』
マイ程の実力者が、一介の受験生を気にするとは余程の事なのだろうかと、アンコはマイの方へと顔を向ける。
『もしかしたら…二次試験……荒れるわよ』
アンコに告げると、マイも森の中へと姿を消した。
アンコもまた、マイの後を追って森の中に……ではなく
「さぁて…だんごだんご♪」
一時の休息をとるのだった。