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足元に吹き抜けてく花びら

第7章 結ばれた2人


湯船の中、千切が英美子を後ろからそっと抱きしめながら囁いた。
その声は照れくさそうで、けれど真剣だった。

「責任って?」

英美子は肩越しにいたずらっぽく尋ねる。
千切は視線を外し、頬を赤らめながら指先で頬を掻いた。

「そりゃ…その…できちゃった時…」

言葉を濁す彼の肩にもたれながら、英美子は静かに微笑んだ。

「今回のことは、お互い同意の上のことだもの。
もし、そんな事故が起きたとしても、豹馬ひとりを責めて『責任取れ』なんて言わないから。安心して。」

自分だって覚悟の上で、彼を受け入れた。
だからこそ、英美子は余裕の表情で彼を見つめた。

だがその言葉に、千切は逆に口を尖らせて不満げに言った。

「俺は…そうなってもいいと思って…!
この先、そうなりたいって気持ちもあってヤッたのに、英美子は…その…俺との子供、欲しくないの?」

半ばむくれ、半ば恥ずかしそうに言う彼の頬に、英美子はそっとキスを落とす。
そして、わざと考え込むような素振りを見せながら言った。

「まぁ…付き合って上手くいくとも、結婚するとも限らないし。
肩の力抜いて、今を楽しんで付き合いましょ。
もしかしたら、豹馬が別の誰かを好きになることもありえるんだし…」

それは、いまいち自信が持てない自分を隠すための、気楽さを装った言葉だった。

千切はその不安を敏感に察知し、英美子をぎゅっと抱きすくめる。

「俺が英美子以外を見るなんて、ありえないから。
安心して。今を楽しみながら、一緒に未来を歩いていこう。」

彼の体温が、湯の温もりよりも深く、英美子の心に染み込んでいった。
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