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足元に吹き抜けてく花びら

第1章 出会いは病院で


その言葉を合図にするように、英美子はもう一度三人に向かって頭を下げた。

「本当にありがとうございました。私も帰りますので、どうぞ皆さんも……」

別れの挨拶を口にしかけた、その瞬間だった。

「よいしょっと!」

蜂楽が突然、英美子に歩み寄り、軽々と彼女を抱き上げた。

「えっ……?」

驚きに目を見開いたまま、英美子は一瞬、何が起きたのか理解できずにいた。

そんな彼女に、蜂楽は屈託のない笑顔を向けて、

「じゃ!帰ろうか!」

と、まるで散歩にでも出かけるかのように、こともなげに言い放った。

「ちょ、ちょっと!蜂楽さん、下ろしてください!私、一人で帰れますから!」

英美子は顔を真っ赤にして、悲鳴のような声を上げた。

「そんな顔色で?」

蜂楽は、彼女の顔を真っ直ぐに覗き込んでから、彼女の抗議を無視するように

「蜂楽号しゅっぱーつ!」

そう言うと、蜂楽は英美子を抱えたまま緊急搬送処置室の扉を開け、廊下へと出た。
廊下には、英美子を抱えた蜂楽の姿を見て、看護師や医療スタッフがざわめきながら集まり始めていた。

何事かと目を向ける野次馬たちの視線に、英美子は恥ずかしさと驚きで顔を赤らめ、蜂楽の腕の中で身をよじらせて降りようとする。

しかし、細身ながらしっかりとした筋肉を備えた蜂楽の腕から逃れることはできず
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