第1章 自慰
「もーーーーー!!!!!!!!!いったいいつになったら帰ってくるのよ!」
最愛の彼氏イルミの部屋で、自分の声が反響する。
そもそも1週間後に仕事が終わるから自室で待っとけと指示したのはイルミの方である。
自室で待ち続けること早3日・・・・幾度となくイルミの携帯に電話をするが、常にお留守番サービスの無機質な女の声へとつながるのだ。
(私ってば本当に馬鹿・・・・とっとと帰ればいいのに)
いつまでたっても帰ってこないイルミなどほっといて、自宅でゆっくり過ごせばいいのにっとは思うものの・・・・
やはり彼のことが好きなのである。もしかしたら今日こそは帰ってくるかもと思い続けて今日にいたるのだ。
仕事柄なかなか会えない日が続くこともある、せっかく会えた久しぶりのデート中でもいきなり仕事で呼ばれればそちらが優先・・・途中で帰られたことも何度もある。
会うのだって私の予定も全く聞かずに、いきなり現れることもしばしば・・・・
そんな彼が、日付場所指定してくれたことがうれしくて嬉々としてやってきたのにこのざまである。
彼が仕事で失敗するとは考えづらい・・・・そもそもそうであれば、ゾルディック家のものが知らせてくれるはずだ。
その様子もない・・・・キキョウさんやシルバさん・ゼノさん誰に聞いても帰ってくる言葉は全く同じ
「『【もうすぐ帰ってくる】』わよ」
(もしや、約束したこと忘れたのか?)
その結論にたどりつき、私のイライラは頂点へと達する。
「くやしーーー!!私はこんなに会いたいのに馬鹿みたいじゃない><」
イルミのベッドへ倒れこみ、手足をバタバタさせてまるで子供が駄々をこねるような仕草をする。
ひとしきりにそんな行動を取った後、ぼすっと彼の枕に顔をうずめた。