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白と黒のハーモニー【ヒカルの碁・緒方精次】

第6章 弟弟子に対する複雑な思い


 棋院の1階、入口近くのロビーには、緒方、芦原、塔矢アキラなどの塔矢門下が集まっていた。そこへ星歌がカフェのバイトのために現れた。高校の制服姿の星歌を見て、芦原が大きな声を出す。
「星歌ちゃん、制服姿もめっちゃかわいいな!」
 星歌は苦笑いを浮かべつつ穏やかに返す。
「ありがとうございます…」
「カフェでのエプロン姿はちょっと大人っぽいけど、制服着てるとやっぱり女子高生だね!スカートはいてるのも初めて見たけど、女の子らしくていいよ!脚もめっちゃキレイ!」
 大騒ぎの芦原に星歌が困惑しているのを、緒方は複雑な気持ちで眺めている。コイツ、また騒ぎすぎだろ…制服姿は確かに新鮮だが、そんなに騒いだら彼女は嫌がるだろ…。緒方はそう思い、芦原に苦言を呈すべきかと悩むが、星歌の制服を見ていたアキラが口を開いた。
「その制服は海王の高等部ですよね、志水さんはボクの先輩なんですね。…とはいってもボクは高等部まで行く予定はありませんが…」 
「はい、そうです、海王です」
「ええ?星歌ちゃん海王なの?アキラ、星歌ちゃんと学校が一緒なの羨ましすぎるぞ!」
「中等部と高等部は校舎が離れていて、接点はほとんどないよ…」
 芦原の勢いに圧倒されつつアキラは答えた。
「すみません、そろそろバイトなので、失礼しますね」
 時計をチラリと見て星歌はそう言い、そそくさと立ち去った。
「またカフェ行くからね!」
 芦原が星歌の後ろ姿に向かって声をかけた。
「海王だなんて、星歌ちゃん頭もいいんだなぁ」
 芦原が感心した様子で独り言のように言う。都内でも有数の進学校の海王の生徒だったとは、やはり優秀な子だな。日本文学を学びたいと以前言っていたから、高校卒業後は大学へ行くのだろうなと、緒方はぼんやりと考えていた。
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