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白と黒のハーモニー【ヒカルの碁・緒方精次】

第28章 バレンタインの準備


 星歌と明日美は、注文したパフェを待ちながら小さなテーブルで向き合う。明日美は目を輝かせて言う。
「ねえ!バレンタイン当日はどうする? どこかに誘っちゃう?やっぱり美術館とか?それとも、カフェでさりげなく渡しちゃう?」
「うーん…緒方さんと私のこと、変なふうに噂されてるみたいで…。『2人で会うのはやめよう』って言われたんだよね…だから、受け取ってもらえないかもしれない…」
「それは、緒方先生が星歌のことを心配してるからでしょ? 愛だよ、愛!」
「でも…最近カフェに来ても、いつも白川先生とテーブル席に座っちゃって全然話せてないし…」
「じゃあ、せっかく近所なんだから、家まで届けに行っちゃうのはどう? 『ちょっと渡したいだけ』みたいに言えば、緒方先生ならOKしてくれると思うよ!」
 明日美は明るく提案する。届けに行く…。そうか、そういう手もあるか…と自分では気づかなかった方法に、星歌の目が明るくなる。
「2、3日前に連絡してさ、チョコとプレゼント渡す約束しちゃいなよ!」
「そっか…。うん、そうだね。やってみる!」
「『会うのはやめよう』って言われてるなら、振られたってどうってことないじゃん? 玉砕したら、一緒に泣いてあげるから!」
「玉砕…かぁ。まあ、当たって砕けろだよね。振られたら受験勉強も専念できそうかな…」
「そうだよ!大学に行ったら緒方先生よりいい人、きっとたくさんいるよ!」
「…そんな人いるかな?」
「星歌!さりげなく惚気てる!」
 2人は顔を見合わせてクスクスと笑う。明日美の明るさが星歌の心を軽くしている。緒方さんの笑顔、久しぶりに見たいな…と、勇気と希望が少しずつ湧いてくる。
 やがてパフェが運ばれてきて、明日美の目はさらに輝く。
「私は色気より食い気!いただきまーす!」
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