第9章 思いの丈
目を覚ますと
外は明るくなっていた
朝の鍛錬を忘れたのは久方ぶりだな
そう思いながら横に目をやると
ゆあ が居なくなっていた
ガバっと起き上がり
ゆあ が寝ていたところを確かめる
まだほんのりと温かさが残っていたので
いなくなってからさほど時間は経っていないと
安心する
すると廊下から声がした
「先にお風呂いただきました。
それから、朝餉の準備もできてると言われました」
「あぁ、分かった!ゆあ は先に朝餉を食べていてくれ!」
「はい」
そう言って足音が遠ざかっていく
“よし!俺も風呂に入って朝餉を取るか!”