第7章 柱合会議-其の壱
【煉獄杏寿郎 視点】
部屋に戻ると先に戻っていた ゆあ が
布団に腰を下ろしていた
昼間はまとめていた髪を下ろし
寝巻きを着たその姿に
心が昂る
初めてみた訳ではないのに
寝室という空間が、その姿を艶やかにみせる
「お館様に会わせていただきありがとうございました」
ゆあ はそう言ってきたが
「礼には及ばないぞ!俺も ゆあ にはお館様にあってもらいたかったからな!」
と答える
「お館様は不思議な方ですね…声のせいなのか…お人柄なのか…心を見透かされているようでした」
「うむ、お館様には不思議なお力があるのは確かだと思うぞ!我々鬼殺隊員は皆お館様に救われているからな!」
“ ゆあ もお館様の虜になったか!”
などと思う
「 ゆあ は隊士になってみるつもりはないのか!?お館様も素質があると仰ってたぞ!」
ゆあ はどう思っていたのか
気になっていたので聞いてみる
「う〜ん…隊士になりたいかは別にしても…自分の身は守れるくらいにはなりたいと思いました。だから鍛錬に参加はしてみたいです!」
前向きな答えをきけて嬉しかった
もう少し話したかったが
先程から ゆあ の目が
うっつらうっつらしてきている
そしてとうとう
ふぁ〜あ
とあくびをしたかと思うと
…おやすみなさい…
と言って、パタと倒れた
…すぅすぅ…と規則正しい寝息が聞こえる
“ 布団をかけてやらねば風邪をひいてしまうな”
そう思い
掛け布団をめくり、
寝かせようと抱き上げる
その際に ゆあ が俺の襟元に
顔を埋めてきた
心臓がドクンと音を立てる
布団に寝かせる事はせず、
そのまま胡座をかく
間近でみるその顔は、本当に美しかった
白い肌に長いまつ毛…人形のようだった
髪をそっと撫でると
頬にかかっていた髪がはらりと落ちる
そして、そっと顔を近づけて
頬に口付けた
“気持ちをちゃんと伝えなければ”
そう思いながらそのまま眠りについた