第7章 柱合会議-其の壱
「 ゆあさん、大変なところを見せてしまったね。そのままそこにもう少しだけいてもらえるかな」
そうお館様に言われ
分かりました…と背筋を正して座った
それから柱合会議が始まった
詳しくは分からないけれど
鬼舞辻無惨が尻尾を見せた事により
さらに戦闘が激しくなると言う話だった
それから柱の人達は隊士達と話があると
席を離れた
私とお館様の二人になる
「待たせてしまってすまないね。君のことは杏寿郎から聞いている。そんな君が今回のこの柱合会議をみてどう感じたかを、まずは聞かせてもらえないかな」
そう静かに問われる
改めて姿勢を正す
「今日はお時間をいただきありがとうございます。柱の皆様の覚悟が伝わりました」
そしてひと呼吸おくと
「しかしながら、鬼の女の子への対応は納得できませんでした。本当に人を襲う鬼ならばここに連れてこられるまでに隊士を襲っているはずでず!あそこまでする必要があったのかと…すみません…実弥さんの言うように私は鬼を庇っていますね…鬼から命を救っていただいた身でありながら…」
「わたしはね、君のその考えを間違えだとは思わない。君のいた世界には鬼がいないと聞いた。それは即ち鬼を滅殺できたか、人を襲わない鬼だけの世界になったからなのだと思う。この先どちらになるかは分からないが、君のような考えの子が鬼殺隊の側にいる事はとても大切な事のように思う」
“なんとも言えない優しい声…”
「君は私達の記録を後世に残したいと言っていると聞いた。これから先もっと残酷な現実を目の当たりにすると思う。それでも記録し続ける覚悟はあるかな?」
お館様から優しくも厳しい言葉をかけられる
「はい!
私はつい先日まで自分がどうして未来からこの時代に来たの分かりませんでした。そして自分の不遇ばかり嘆いていました。ですが、今はこの鬼殺隊の事を、私が後世に伝えるために…今ここにいる…そんな気がしてならないのです」
「そうかい。君は話で聞いていたよりも、もっと芯の強い子のようだね。そして冷静さも持ち合わせている。隊士にもなれそうだ。
どうか杏寿郎や皆の事を君なりに支えてあげてほしい。よろしく頼むよ」