第7章 柱合会議-其の壱
お館様の住む屋敷の場所は
ごく少数にしか知られてはいけないとの事で
私は目隠しをして隠しの方に背負われていた
「あの、重たくてすみません」
まさかケガ人でもないのに
人に背負われれことがあるとは
思ってもいなかった私は
とても申し訳ない気持ちでいっぱいになる
「いえ、重くはありませんしこれは我々の仕事ですので、お気になさらず」
そう言われてしまった
ハハハハと煉獄さんの笑い声が聞こえる
「ゆあ を助けたあの日もきみは背負われる事を頑なに拒否していたからな!だが今回は鬼殺隊の決まりだからとはいえ、やはりと言った反応だ!」
“笑い事じゃない〜恥ずかしいんだって〜”
と心の中で叫んでいた
「着きました」
そう言うと私をそっと下ろしてくれる
「目隠しを外すぞ。急に明るくなるからゆっくりと目を開けるように」
煉獄さんにそう言われ、ゆっくりと目を開ける
そこには大きな日本家屋と庭園が広がっていた
「お館様の住むお屋敷だ」
立派な建物と庭園に思わず息を呑む
「煉獄さま、お待ちしておりました」
そう言われ振り返ると
日本人形のような少女が立っていた
「こちらへどうぞ、お館様がお待ちです」
後をついていくと
一つの大きな広間に通される
掛け軸があるだけの、とてもシンプルな作りだ
「ゆあ さまはこちらの部屋でお待ち下さい。煉獄さまは柱の皆様と共にお庭の方へどうぞ」
「ゆあ !では後でな!」
そう言って二人は出て行った