第5章 炎柱と水柱
【冨岡義勇 視点】
今日の煉獄はいつもと違う
ゆあさんと挨拶をしてから
更にそう感じていた
ゆあさんを紹介したいと煉獄が部屋に招いた
彼女は隊士以外ではあまり見ない
洋装を身につけており
その佇まい、言葉遣いから、
それなりの家柄であるのが見てとれた
てっきり煉獄の許婚だと
紹介されるのかと思っていたが
どうやら違うらしく戸惑う
ゆあさんも自分がなぜ俺に紹介されたのかと
考えあぐねいているようだった
“しかし、お館様に相談済みと言っていたが彼女は禰󠄀豆子の様に鬼とかなのか?…いや…鬼の気配はしなかった…では稀血か?…分からん”
そう考えていると煉獄が道場に行こうと言う
久しぶりの手合わせに少し緊張したが
なんとも楽しみだ
そう思い今ここにいるのだか…
今日の煉獄は何か変だ…
なんと言うかいつもの冷静さがない
熱い志しだが頭は常に冷静
正に柱に相応しい
そんな男の筈だが…