第1章 神様のいたずら
花火大会に向かう人々で駅はごった返していた
“うわぁ…これみんなとちゃんと会えるかなぁ”
と心配になるくらいの人混みだ
ピロン
「駅についたよー◯番出口にいる」
ピコ
「私も着いたよー。ゆあは?」
“私も着いたからそっち向かうね”
っと。返事をし、人混みをかき分けながら向かう
あ!いたいた!2人に駆け寄る
「わぁ🎵 ゆあの浴衣、とっても素敵だね」
「うんうん、俺着物分からないけどなんか品があるね」
2人にそう褒められ急に恥ずかしくなる
「ありがとう🎵じゃあ理人が場所取りしてくれるところに行こ」
そう言って同じクラスの理人が
場所取りをしてくれている所に向かう
道沿いには縁日が軒を連ねている
わたあめや鈴カステラの甘い香りに
イカ焼きの香ばしい匂い
気持ちをワクワクさせるものばかりだ
「もうすぐ着くよ〜 確かこの辺り…」
ドン!
空気が震えるほどの大きな音がしたかと思うと
グラグラグラ
と地面が揺れ出した
“地震だ”
そう思った次の瞬間、近くの屋台が倒れてきた
「ゆあ!危ない!」
真衣ちゃんの声が聞こえ、私は目を瞑った