第4章 生活のはじまり
デパートまでくると
洋装が売っているフロアに着く
「いらっしゃいませ」
店員さんがうやうやしく頭を下げる
「この娘に洋装を買いたい!見せてもらえるか!」
そう言うやいなや
「こちらへどうぞ」
と案内される
そこには白いブラウスにワンピース
女性用のスーツなどが並べられていた
「どういったものがよろしいですか」
そう問われるも悩んで中々言い出せない
…いや…だって…これって今で言うハイブランドみたいな値段でしょ!?
自分で洋装がいいと言っておきながら
とんでもない値段の物ばかりで
怖気付いてしまう
すると煉獄さんがすっと横に立ち
私にだけ聞こえるような声で言った
「値段は気にするな、君にこれを買ってあげられるくらいの甲斐性はある。安心して好きなものを選ぶといい」
そう言われて煉獄さんを見上げると
ニコニコとこちらを見ている
“えぇーい!清水の舞台から飛び降りる気持ちでいこう!もうなる様にしかならない!”
中ばヤケクソになりながら
白いブラウス2着とジャンパースカート、
ワンピースを買ってもらった
店員さんが
「それでは後ほどお包みしてご自宅にお持ちします」
と煉獄さんに伝えると
「よろしく頼む!」
そう言って店を後にした