• テキストサイズ

皆がみた夢〜鬼滅の刃〜

第26章 鬼のいない世界ー其の壱


そうして部屋に二人きりになった

「二人だけでこうして話すのは久方ぶりだな」

「そうですね…」

「ゆあのいた世界にまた一歩近づいているな」

「はい。そう思います」

「あの日初めて聞いた時は想像すら出来なかった。まさか自分の代で、決着をつけられるかもしれないなどとは…」

「無惨が焦るくらい、皆さん、お強いという事です」


…(沈黙が流れる)…


「杏寿郎さん、今から話す事は一人言です」

「ああ」

「私、杏寿郎さんに行かないでほしい。そう思っています。もう会えなくなる気がするんです。でも、責務を全うする為に戦う、強く優しい杏寿郎さんが好きなので、きちんと送り出そうと思っています」

「ゆあ…」


「でも…でも…泣いてもいいですか?…」

そう言うと杏寿郎さんが強く抱きしめてくれた
その腕の中で泣いた
初めて会ったあの日にしてくれたように
泣いている私を抱きしめてくれている

「ゆあ 抱いてもいいだろうか」

そう言って杏寿郎さんは着物を脱ぐと
それを敷いて、その上に私を寝かせる

杏寿郎さんの体の傷痕をみると
無限列車での戦いの日を思い出す

また涙を流す私の顔にそっと手を添えると
優しく口付けされる

私の首元にそっと口付けをしたかと思うと
そのまま下に口付けていく

「ゆあ のこの香、この感触、焼き付けたい」

「私もです。杏寿郎さんのこの温かさをずっと…」

「ゆあ… きみを守ると約束したからには必ず戻ってくる!だからここで待っていてくれ!」

「はい。杏寿郎さんが帰って来るまでここで待っています」

そして体を深く深く重ね合わせた
/ 209ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp