第21章 里
「では!行ってまいります!」
「お父様、千寿郎くん、桜寿郎の事、よろしくお願いします!」
「心配しないで行くといい!」
「ゆあさん、兄上、いってらっしゃいませ!」
門の外に出ると隠の方が待っていた
「ここからは我々が里までお連れします。目隠しと耳栓の装着をお願いします」
「目隠し…という事は…」
「??目隠しをして我々が柱とゆあさんを背負い、連れて行きます」
「…ですよね…」
「ハハハハ!相変わらず背負われるのがイヤか!ハハハハ!」
「???」隠の方が不思議がる
「ごめんなさい、こちらの話です…よろしくお願いします」
「はい、ではこちらをつけていただき、出発いたします」
地点地点で隠の方が待っていて
交代して運んでくれる以外
目隠しと耳栓をしているためよく分からない
時々休みながら運ばれてゆく
しばらくすると
「着きました。こちらが刀鍛冶の里です」
目隠しと耳栓を外され辺りを見渡す
「わぁ〜宿場町って感じ♪」
「相変わらずいい所だ!」
「では、我々はここで失礼します」
そう言うと隠の人は帰って行った
「うむ!まずは里長に挨拶に行くとしよう!」
「はい!」
里長さんの家まであるく道ですれ違う人
皆一様にお面を被っていた
“みんなお面被ってる…何でだろ”
「物珍しいか!確かに里の者全員つけているのは何とも異様だな!」
!?ちょっ!みなさんに聞こえる!
「炎柱さま、ゆあ殿、お待ちしておりました。こちらへどうぞ」