第19章 継承
祝言から五ヶ月が経とうとしていた
お腹がだいぶ目立ってきた
ふぅ、雑巾掛け終了
あとは…と後を振り向くと杏寿郎さんがいる
…また心配で見に来てる…
「杏寿郎さん、大丈夫だから!」
そう言うが
「きみは気にするな!」
と言ってついてくる
その様子を見ていたお父様がワハハと笑う
「俺も瑠火の腹に杏寿郎がいる時、同じ事をして叱られた事があったな!心配症は俺の血か!」
「お父様、笑い事ではありません!杏寿郎さんは柱として任務に復帰しているんですから、しっかり鍛錬してもらわないと!」
「だ、そうだ!杏寿郎、しっかり鍛錬に励め!今日は任務だろうから俺と千寿郎がゆあ さんについている、安心しろ!」
私の妊娠が分かってから
妊娠前以上に優しくなった
いや、過保護になったの間違いか?
妊娠を黙っていた事も怒られたが
任務に行った事はもっと怒られてしまった
しかし、とても嬉しいと喜んでくれ
私との子どもが欲しかったのだと教えてくれた
“そんな風に思ってもらえて嬉しかったな”
そう思いながら掃除を終え
縁側でお茶を飲む