第18章 祝言
【煉獄杏寿郎 視点】
柱全員が柱合会議以外で集まるのも珍しく
酒を酌み交わしながら談笑する姿を見て
この平和が長く続けばと思う
「煉獄さん!ゆあさん、とても綺麗でしたね!」
「竈門少年!今日は来てくれてありがとう!そう言ってもらえて俺は嬉しい!」
「そうだな、確かに白無垢姿も美しかった」
「冨岡もありがとう!実に嬉しい!」
皆が口々に綺麗だと言うので俺も嬉しくなる
こうして楽しい時間を過ごしていると
庭から声が聞こえた
「ゆあちゃん!危ない!」
何事かと思えばゆあ がフラついている
とっさに駆け出し抱き留める
「ゆあ!大丈夫か!?」
聞くと、立ちくらみがしたと言う
最近、ゆあ の体調が思わしくない
一度医者にみてもらうように言ったが
自分も医療に携わる者だから大丈夫だと
言ってきかなかった
“やはりどこか悪いのではないか”
一抹の不安を覚える
白無垢から着物に着替えたゆあが戻ってきた
先程よりも顔色は良くなっているようだ
「大丈夫か?寝ていたらどうだ?」
隣に座って訊くが
「大丈夫です」
と言われてしまった
ゆあ も竈門少年や冨岡と楽しく談笑しているのでそれ以上は何も言えなかった