第18章 祝言
祝言が終わり、披露宴が行われていた
今、蜜璃ちゃんが泣いている
それは…
「ゆあちゃん、本当に素敵だわぁ〜」
「蜜璃ちゃん、本当にありがとう♪」
「幸せわけてもらっちゃった♪」
「もう一つもらって帰って」
「え?」
蜜璃ちゃんが振り返ると
そこには隊服姿に花束を持った伊黒さんがいた
「甘露寺、これを受け取ってほしい」
そう言って伊黒さんが
ピンクのチューリップのブーケを渡す
「え?え?え?」
動揺する蜜璃ちゃん
「きみの髪の色と同じだ。花言葉はどうやら、誠実な愛、らしい」
「伊黒さん…うわぁ〜ん!嬉しいよぉ〜ありがとう〜」
…良かったね、蜜璃ちゃん…
今日の事は一生忘れないな…
…あれ…なんか眩暈がする…
「ゆあちゃん!危ない!」
蜜璃ちゃんの声が遠くで聞こえる
バッ!
どっさに杏寿郎さんが抱き留める
「大丈夫か!?どうした!?」
「ゆあさん、大丈夫ですか!?」
胡蝶さんが駆け寄ってくる
「はい、立ちくらみがしただけで…心配かけてすみません」
「それはかまいません。そろそろ白無垢を脱ぎましょうか。お辛いでしょう。甘露寺さん手を貸していただけますか?」
「は!はい!」
「このまま俺が部屋まで運ぼう!」
「いえ!煉獄さん!私が運びますから!煉獄さんは主役ですからここに居て下さい!」
そう言って蜜璃ちゃんが部屋まで運んでくれた
「気づかなくてごめんなさい」
胡蝶さんが謝ってきた
「そんな!私が自分の管理をちゃんとできてなかっただけなので!こちらこそすみません!」
白無垢を脱ぎ衣紋掛けに掛ける
「ふぅ、あっというまでした…」
着物に着替えながら言う
「とてもいい祝言でしたね」
「うんうん♪柱達も炭治郎くん達も、みんな嬉しそうだったよ!」
「私達は皆、明日はどうなるか分からない身ですから、みなさん一時の安らぎだったと思いますよ」
「着替えてお水を飲んだら落ち着きました。戻りましょう!」
そう言って三人で披露宴へと戻っていった