第15章 自分の気持ち
お茶菓子を食べていた二人の手が止まる
しばらくの沈黙のあと、胡蝶さんが口を開く
「そうですね…ゆあ さんの不安も分かりますが、煉獄さんの未来はもうゆあ さんと出会い、命を助けられた時点で変わっていると思いますよ」
!?
そう言われてハッとする
「ゆあ ちゃん、私は上手く言えないんだけど、未来が変わるって悪い事なのかな?今ある幸せを大切にする事の方が大切なんじゃないかな」
「私もそう思います。ゆあ さんが自分の想いを通してもバチは当たらないと思いますよ。私はゆあ さんの白無垢姿拝見したいですね」
そう言って胡蝶さんはお茶を飲む
「私も私も〜♡ ゆあ ちゃんの白無垢姿みたいわぁ♡嫁入り道具は私が準備するから安心して♡」
「いいですね!私もゆあ さんの嫁入り道具を揃えるお手伝い、ぜひさせてください」
「胡蝶さん…蜜璃ちゃん…」
私は何をそんなに悩んでいたのだろう…
こんなにも祝福してくれる人達がいるのに…
涙が滲んでくる目を擦りながら続ける
「ありがとう!私、決めた!」
二人に慰められたあとは
楽しい時間が過ぎていった