第15章 自分の気持ち
まだ返事が出来ないでいた
自分一人で決めるには荷が重かった
誰かに聞いてほしい
そう思って蜜璃ちゃんに手紙を書いた
蜜璃ちゃんはすぐに返事をくれた
そこには胡蝶さんと三人で
お茶会をしましょうとの事だった
どちらからも近い蝶屋敷に集まった
「こんにちは!」
「ゆあ さんいらっしゃい。甘露寺さんは少し遅れるみたいです。こちらにどうぞ」
そう言って通されたのは
整理整頓された綺麗な和室だった
「これ、みんなで食べようと思いまして」
風呂敷包みから、生姜の佃煮と桜餅をだす
「まぁ!私の好物です。ありがとうございます」
そう言って胡蝶さんは喜んでくれた
「遅れてごめんなさい!お土産買うのにかなり時間がかかっちゃって!」
そう言って蜜璃ちゃんが入ってきた
「では、揃いましたし、はじめましょうか」
「「「いただきます」」」
「それで…ゆあ ちゃん、相談したい事ってなぁーに?」
「うん、あのね、杏寿郎さんから祝言を挙げないかって言われたんだけど…」
「えぇ!?祝言!?良かったじゃない♡いつ?いつ?いつなの!?」
「甘露寺さん、まだゆあ さん話終わっていませんよ」
「え!?あ!ごめんなさい…」
「正直、悩んでて…あ、祝言を挙げるのがイヤとかじゃなくて、その…なんていうか…本当にいいのかなって」
「ゆあさんは何が不安なんですか?」
「お二人もご存知の通り、私はこの時代の人間ではありません。だから、祝言を挙げる事で杏寿郎さんの未来が変わってしまわないか不安なんです」