第13章 時計の針が動く
「竈門少年!俺の継子になるといい!」
!!!ビクッ!!!
「煉獄さん!」「杏寿郎さん!」
声が重なる
「よもやよもや。寝ている間に二人がそんな事を決めていたとはな!」
「杏寿郎さん!」
思わず抱きつく
「ゆあ、嬉しいのだか、まだ脇腹が痛くてな!すまん!」
その声にハッとして離れる
「ごめんなさい!嬉しくてつい…良かった…本当に無事で良かった…」
そう言って泣く私を引き寄せると
頭をポンポンと撫でてくれた
「心配させてすまない。必ず帰ると約束したのに破ってしまうところだった。胡蝶から聞いたが….命を助けてくれてありがとう」
優しい声にまた涙が溢れる
怖かった…血の気が引いた
もうあんな思いはしたくないと思った
けれども鬼殺隊にいる以上は
これは日常茶飯事なのだ
「竈門少年!無事で良かった!」
「はい!煉獄さんが上弦の鬼から俺を守ってくださったおかげです!」
「うむ、嘴平少年も、我妻少年も、鬼の妹も無事か?」
「はい!みんな無事です!」
「それは良かった!誰一人として命を落とす事はなかったんだな!」
「煉獄さん…おれ…おれ…」
「竈門少年まで泣くか!困ったな!」
煉獄さんの病室は嬉し泣きがこだましていた