第11章 進路
冨岡が泊まっていくと言うので
三人で食事をとっている
「冨岡さんとこうしてまた一緒にお食事ができて嬉しいです!」
「そうか」
「うむ、前回は任務に行くために忙しく解散したからな!」
「そうだったか…あの時は煉獄の様子が少し気になった」
やはり…冨岡は鋭いな
「冨岡にはバレていたか!よもやよもや!冨岡に見惚れるゆあ を見て嫉妬をしていたようだ!」
「いまその様に言えると言う事は、想いを伝えたのだな」
「あぁ!しっかり今は恋仲だ!」
冨岡が俺の異変に気づき
気にかけていてくれた事を嬉しく思う
「冨岡さんは、いい人はいらっしゃらないのですか?」
ゆあ が冨岡に聞いた
“うむ、俺も気にはなっていた”
「いや、特には」
“そうか…ならばあれは俺の勘違いか”
「そうなんですか…蜜璃ちゃんと伊黒さんが恋仲なので、冨岡さんは胡蝶さんと恋仲なのかと思っていました」
!?
思わず、食べていた米を吹き出しそうになる
“まてまて!甘露寺と小芭内は恋仲なのか!?あの二人がか!?知らなかった…”
よく知る二人がそうとは知らずに、少し落ち込む
しかし、ゆあ も冨岡と胡蝶に
そのような空気を感じていたかと思い
うんうん、と心の中で頷く
「なぜそうなる」
冨岡の答えに思わず
“冨岡も俺と同じく自分の事には鈍感か”
そう思い冨岡を見ると
解せないという顔をしているのが可笑しかった