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皆がみた夢〜鬼滅の刃〜

第10章 恋柱


【煉獄杏寿郎 視点】

…遅い…
もう日が暮れようとしていた

“あれだけ言ったのだが”

そう思っていると

向こうから全速力で走ってくる
二つの影がみえた

…やっと帰ってきたか…

門の前で仁王立をする

「「遅くなって、ごめんなさい!!!」」

二人が同時に謝ってくる

「おかえり!」

笑顔で言ったつもりだったが
どうやら声が笑っていない

「甘露寺!ゆあを送り届けてくれてありがとう!もう任務に向かうといい!」

そう言って甘露寺を見送る

… … …

着替えてから部屋にくるよう伝えると
ゆあ は急いで自室に戻る

ゆあ が来るまで部屋で待つ

“門の前で待つのはやりすぎたか?”

そんな事を考えていると
ゆあ がやってきた

「ここに座りなさい」

「はい…」

「なんで怒っているか分かるか」

「門限を守れなかったからです…」

「それだけか」

別に問い詰めたい訳じゃない
ゆあ も反省しているのが分かる

「頼むから、心配させないでくれ。きみを守ると約束したのに、もし何か危険な目に遭ったらと…心配だった…」

「今回は柱である甘露寺が一緒だったからいいものの、それでも絶対はない」

物事に絶対はない
だからこそ、分かってほしい
そう思うと抱きしめる力が強くなる

「杏寿郎さんと…一緒に寝てもいいですか?」

ゆあ にそう言われる

“同じことを考えていたか”

恋仲になってからも部屋は別で寝ている
鬼殺隊は夜に活動するので
ゆあ に気を遣わせたくないからだ

だがやはり一緒に居たいと思う

それは願わないが
任務を終え、帰ってくると
こっそりゆあ の部屋を覗き
寝顔を見て安心する。今日もきみを守れたと

「あぁ、そうしよう」

だが今日はこのまま一緒に居たいと思う
抱きしめたままでいたい

自然と唇が重なりゆあから声が漏れる

んっ…

その声にもっと直接触れたい
そう思い、浴衣の襟に手を入れる
ゆあ の肩に触れると
ビクッとした

「不安か?」

ゆあ は首を振るも

やや早急だ…
一緒にいたいだけなのだが…
自分のなかのどちらともつかぬ感情に葛藤する

ゆあ の襟を直し
二人で布団に入り眠りについた
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