第10章 恋柱
「ねぇねぇ、ゆあちゃん、いつから杏寿郎さんって呼んでるの?」
え!?
「ゆあちゃんと煉獄さん、いつからそんな仲だったの〜!?これはちゃんと聞かないといけないわ!この甘味処に入りましょ!」
そう言って手を引かれて店に入る
机に乗り切らない程のお団子が並べられる
それを頬張りながらしゃべる
「それじゃあ、ゆあちゃん簪をもらったのね〜♡きゃ〜素敵すぎるわぁ♡煉獄さんも意外とやるわね!」
「うん、その時に名前で呼んでほしいって言われて、それから杏寿郎さんって呼んでる」
「いいわぁ♡いいわぁ♡素敵だわ♡私も伊黒さんとそんな風になりたいわぁ♡」
それを聞いてお団子を喉に詰まらせそうになる
え!?伊黒さん!?
どこがいいのか…なんて聞けない…
「え!?蜜璃ちゃん、伊黒さんが好きなの!?全然分からなかったよ!」
「私もねぇ、最近気づいたの。伊黒さんからこの靴下を貰った時に、あっ、私好きかもって」
そう話す蜜璃ちゃんの顔は完全に乙女だ
…伊黒さんってそういう事するんだ…意外…
「そっか〜、贈り物してくれるなんて、蜜璃ちゃんと伊黒さん、きっと相思相愛だね!」
「え?やっぱり?ゆあちゃんもそう思う?」
「うんうん♪」
「キャーどうしよう♡お団子おかわり下さい♪」
まだ食べれるんだ…すごい…
モグモグモグ
「あ、そういえばゆあちゃん、あれから月のものはどう?やっぱり具合悪くなったりする?」
蜜璃ちゃんには色々相談にのってもらっている
特に女子特有の事は、本当に助けられた
「うん、やっぱり月のもがくると頭痛とか立ちくらみがあって…でも蜜璃ちゃんの言うように杏寿郎さんに話したら分かってくれたよ!」
「でしょでしょ〜煉獄さんってほんと優しいのよね!私も継子で世話になっている時に月のもので体調悪くなっちゃって、その当時柱だった胡蝶カナエさまに煉獄さん、急いで相談に行ってくれてね〜」
「もし〜まだ体調悪くなるなら、しのぶちゃんにお薬もらえないか聞いてみようか?」
「蜜璃ちゃんありがとう〜泣。本当に頼りになる〜」
「どういたしまして♪大事なお友達だからね♡」
こうして楽しい時間はあっという間に過ぎていった