第1章 場地さんとの出会い
「……あの、ありがとうございます……」「ありがとうございます。 夢子を家まで送って下さって……」私とお母さんは彼にお礼を言った。「いや、全然大丈夫っすよ」彼は笑顔で答えた。「あの……お名前を教えて頂けませんか?」お母さんがそう聞くと彼は答えた。「あ、俺場地圭介って言います」「……まぁ!圭介くんね!」とお母さんは嬉しそうに言った。私は不思議に思ったので聞いてみた。「どうしたの?お母さん」するとお母さんは言った。「 夢子、この人は圭介くんって言うのよ!今もヤンチャしてるの?」「え?優しそうな人だよ?」私が不思議そうに言うとお母さんは嬉しそうに言った。「圭介くんはこの辺で有名な不良なのよ!」「……え?」私は驚きすぎて声が出なかった。「東京卍會っていう暴走族の隊長をしてるの!凄いでしょ?」私は黙って聞いていた。「貴方、、、、」私は驚いた。何故なら目の前にいる人は不良なのに、怖そうな感じがしなかったからだ。むしろ優しい人に思えたからだった。するとお母さんが言った。「圭介くんは不良だけど勉強も頑張って学校に行ってるの!だから偉いのよ!」とお母さんが言うと彼は照れたように言った。「いや、俺頭悪いんで……」そんな彼を見て私は思った。(この人、なんか可愛いかも……)するとお母さんが言った。「圭介くん!また 夢子と遊んであげてね!」「はい!もちろんです!」彼は笑顔で答えた。