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The usual one【ヒロアカ中心】

第5章 百合の子(緑谷出久)


 身体がビクっと反って、これがイくって事なんだと悟る。

 そんな……私、初めてなのに、こんな……

 「はっ……はぁ……みどりやく……」
 「今日、ここまでにしよう」

 突然緑谷くんが、私の身体から離れようとした。

 え……

 「な、なんで……」

 上がったままの息で尋ねると、緑谷くんがちょっと困った顔をする。

 「うん、あのさ……今日、ないから。……その……ゴム……」
 「……あ……」

 確かに、着けないと何が起こるか分かんない。
 緑谷くんが、私の身体の事とか色々考えてくれるのも分かる。

 でも…………

 「や、やだ……!」
 私は、意を決して緑谷くんに抱きついた。
 「!繭莉、だめだよ。分かるでしょ?無責任な事、出来ないよ」
 「私っ、今、離れたくない……して欲しい……っ……その、最後まで……」 
 
 とんでもないワガママ彼女かよ、と思う。
 けど、離れたくなかった。
 お茶子ちゃんを傷つけてまで手に入れた恋。
 今ここで離れたら、それが掌をすり抜けてしまうような気がしたから。

 「……繭莉」
 「は、はいっ!」
 いきなり呼ばれて、背筋がシャンとしてしまった。
 「後悔、しない?」
 「うん……今、離れちゃう方が、後悔する気がする……」
 
 私がそう言うと、緑谷くんが私の頭をくしゃっと撫でて、いつもの笑顔を見せた。
 「しょうがないなぁ、繭莉は」
 そうして、ベッドにゆっくり押し倒される。
 「……えっと……」
 「なぁに?」
 「……痛くないと、いいんだけど……」

 うっ!
 確かにそれは、そうだけど……

 「力、抜いてて」

 そう言われた瞬間、下から鈍い痛みが私を襲った。
 「あ!……ぃた……」
 「っ!ごめん、繭莉……痛いよね……?」
 緑谷くんが途中で動きを止めてくれたけど、ここまできたら、緑谷くんに気持ち良くなって欲しい。
 「ぅ……だい、じょぶ……っ……」
 「でも、」
 「緑谷くん……きもちよく、なって……?」
 緑谷くんの手を取って、指を絡める。
 すると、彼の眼の色が変わった。

 「……動くから、本当に辛くなったら、言って」
 途中で止まっていた緑谷くんのが、ずずっと奥の方まで入って来て、痛いのと何だか言い表せない感覚が入り混じる。
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