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The usual one【ヒロアカ中心】

第4章 Erode(ホークス)


 腰を打ち付けると、パンパンと肌のぶつかる音が部屋に響く。

 「ん、んぅっ、ぁん……っ……」
 「っは……」

 締め付けが半端なくて、今すぐ出したくなってしまうのを押さえながら腰の動きを速めていく。

 「あ、んっ、は……っや……」
 「繭莉……っ……」

 もう、起きて欲しいのか寝てて欲しいのか分からない。

 けれど、あわよくば寝言でいいからその甘い声でまた名前を呼んで欲しいとか、思ってしまう。

 胸の奥に仕舞い込んだ、本当の名前を。

 「……啓悟っ……」
 「っ!」

 何……このコ。
 寝てる癖に、人の心でも読めんの?
 ホントにもう……



 好きだ。



 「っく、やば……」

 耐えきれずに、繭莉の中に自分の欲望をありったけ注ぎ込んでしまった。


 それでも、彼女は目を開けなかった。


 やっと目を覚ましたのは、その30分後だった。


 「んー……あれ、ホークスさん、起きてたんですか?」

 伸びをしながらそう聞いてくる繭莉を見て、罪悪感が半端なかった。

 ごめん、ぱっきー……

 「具合、どうですか?」
 「ん……頭、痛いかも……」

 事が終わった後、服も着せたので気づかないと言われれば気付かない。
 実は寝込みを襲いましたと白状した方がいいのだろうかと考えあぐねてしまう。

 「お家、帰れます?タクシー呼びますけど……」
 「ねぇ、ぱっきー」
 「はい?」

 「何で俺の名前、知ってたの?」

 中々核心を突く質問をしてしまった。

 「え?名前?」

 首を傾げるぱっきーに、またもや混乱する。

 あれ?
 寝てたから、覚えてないとか?
 いやでも、名前を教えたなら覚えてる筈だ。
 どういう事?

 「ホークスさん、きっと疲れてるんです。お家帰って、ゆっくり休んで下さい」
 「……そうする。ごめん、タクシー呼んでくれる?」

 

 ぱっきーが呼んでくれたタクシーに揺られながら、考える。

 あの時、確かに思っちゃったんだよな……

 好きだって。

 いや、というかシた事は黙っといた方がいい?
 でも、後々バレたら、立場とか、危うく……

 「……はぁ……」

 ホークスは、溜息を吐いた。

 繭莉には話せないから、せめて他の誰かに聞いて欲しかった。
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