• テキストサイズ

The usual one【ヒロアカ中心】

第4章 Erode(ホークス)


 「取り敢えず、お水頼みましょうか」
 「ぱっきー……っ……」
 「きゃっ!」

 恥も外聞もなく、ぱっきーに抱きつくホークス。
 したたかに酔っぱらった人間程、扱いに困るものはない。
 しかし、ぱっきーはそんな人間も見放さず、抱きついてきたホークスの背中をポンポンしている。
 
 「こら、ホークス離れて下さいよ、セクハラになりますよ?」
 
 目良が引き離そうとするが、完璧タチの悪い酔っぱらいと化したホークスはビクともしない。

 「……ヤダ……ぱっきー優しいから……もう、ダメなん……」

 もう、言っている事が支離滅裂だ。

 「大丈夫です私なら。そもそも、私が飲ませちゃったからな訳ですし……何とかします」
 「すいませんね……ぱっきー」
 「目良さん、タクシーお願いできますか?」

 ぱっきーの発言に、目良がギョッとする。

 「待ってくださいよ……そんな一緒に帰っちゃって、大丈夫なんですか?」
 「すごい酔ってるから、きっとこのままじゃ寝ちゃうと思うし……大丈夫です!」
 
 目良が、溜息を吐いてポケットからスマホを取り出した。


 「ホークスさん、着きましたよ……っ、重……」

 着いたのは、ぱっきーの部屋。
 やっとの事でベッドにホークスの身体を寝かせる。

 「……んー……ぱっきー……」
 「もういいから、このまま寝ちゃって下さい、ね?」
 
 トン、トン……とまるで子供をあやす様にホークスの背中を叩くぱっきー。
 その規則的な感触が、眠気を誘う。

 「……う……」

 そのまま、目を閉じるとすっかり眠ってしまった。


 次の日の、朝。


 「……ん……」

 朝日が眩しくて、ホークスは目が覚めた。

 「っいた……」

 頭が、痛い。
 これが二日酔いというものなんだろうかと思いつつ横を見ると、隣でぱっきーがすやすやと眠っていた。

 「!?」

 ホークスは混乱した。

 昨日、飲んで、俺……記憶がない……
 もしかして、やらかした?
 いい歳して、嘘でしょ……

 慌てて布団を捲ると、ぱっきーはふわふわの部屋着を着ていた。
 ホッと胸を撫でおろす。

 シた形跡は……ない。

 いや、っていうかここどこだ?
 状況的に、ぱっきーの部屋?
/ 152ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp