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The usual one【ヒロアカ中心】

第3章 ナチュラルスキンシップ(爆豪勝己)


 「あぁ!?テメェは俺のどこ見て怪我してると思っとんだ!」
 「あっ……そうじゃなくて」

 出久は、とても言いずらそうに視線を首元に移した。

 「……ふ、不謹慎だよ、かっちゃん」

 不謹慎!

 勝己は、思わず首元を押さえた。

 察しは悪いが、気付けばそれなりに気を遣ってくれる男なのだ、緑谷出久という男は。
 ……でも、絆創膏は、ちょっと……古……

 「テッメ、ふざけんじゃぁねぇぞ!マジでもうこっち見んな!」

 出久の所為で、昨日の行為の数々を思い出してしまい、顔が一気に熱くなる。

 「えー?爆豪くん、ケガでもしたの?」

 前の席の透が、突然会話に割って入ってきた。
 しかし、いかんせん透明人間なので表情はイマイチと言うか、一切分からない。

 「してねぇわ!このクソナードが勘違いしとるだけだっ!」
 「……ふーん?」

 よく分かんない的なニュアンスの声色で透が言った。

 正直、もうこの話には触れないで欲しいと勝己は思った。

 あのクソ女、痕なんかつけやがって。

 こういうのは、そういう関係になってから……
 あ?

 そういう関係って、何だよ。

 別に付き合いてぇとか、思ってねぇし!
 それに、えと、なんだ……

 ……

 っあーーーー!

 苛々する!

 こんなの、俺じゃねぇし……! 

 いつもの自分とは悉く違う。
 繭莉の所為で、思考回路がぐっちゃぐちゃのめっためたなのである。

 「おはよ、透ちゃん!」

 何ともナチュラルに、諸悪の根源の繭莉のご登場だ。

 「あ、おはよー繭莉ちゃん!ねーねー今日の数学の宿題やった?見せてー!」
 「ん?んー」

 視線を泳がせた繭莉と、勝己の視線がバッチリ合ってしまう。

 繭莉が、にっこりと微笑んだ。

 しかしすぐに勝己から視線を外して、透の方に向き直る。

 「じゃあさ、教えてあげるから自分でやってみて?」
 「えーホント?ありがと!」

 ンだよ。

 昨日は俺の上であんあん言ってたくせに、もう元通りってか?

 流石、男4人も咥え込んでると、違ぇなぁ!

 ……ホンっと……

 「ムカつくんだよ!」

 気付けば、立ち上がって繭莉の胸倉を掴んでいた。

 「わ、わー!爆豪くん、暴力反対っ!」
 「かっちゃん!やめなよ!」
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