第2章 ゆめのプロポーズ(轟焦凍)
私がそう強請ると、焦凍は微笑んでキスしてくれた。
愛されてる……大事にされてると、思った。
「挿れて、いいか」
「ぅん、も……っ、いれ、て……」
焦凍のがはいって来た時、今までの誰とした時よりも気持ち良かった。
テクとか、そういうんじゃない。
心がちゃんと通じ合ってる気がして、嬉しくて、それが気持ち良かったのかも知れない。
勢いに任せて奥までガンガン突かれて、眩暈がしそうになった。
「……も、出そ……」
「あ、あっ、ん、出して、ぇ……!」
「……っ……!」
正直、していたけどゴムなんて煩わしかった。
焦凍の子供なら、私、出来たって構わない。
そんな事を高校生相手に、考えていた。
今思えば、ちょっと狂ってる。
「はぁっ、は……はー……」
「繭莉」
「……ん……?」
「俺、なんかすげぇ幸せだ」
そう言って笑った焦凍はやっぱり可愛くて、すごく抱きしめたくなった。
「新婦様?」
そう、言われて我に返った。
「もうすぐ挙式ですが、ちょっとお写真撮りましょうか」
「……はい」
「じゃあカメラマンさん、リップシーン、お願いします」
そうして、肌の色には合っているけど、自分には到底似合わなさそうな清楚な色のリップを塗られる。
カメラのシャッターを切る音が、私を花嫁にさせる。
何だか、相手には申し訳ないけど虚しくなった。
それから……そうだ。
雄英が全寮制になった時、焦凍は土曜日の明け方、こっそり寮を抜け出して私に会いに来てくれたっけ。
そうして、日曜の夕方まで一緒に居る。
そんな日が、暫く続いた。
私は料理が好きだったから、作ってあげると焦凍は綺麗にそれを食べてくれた。
「繭莉の作る飯、俺ホントに好きだ」
と笑う焦凍を心底好きだと思った。
けど、そんな幸せな日が永遠に続くのだろうか?
そんな事を思っていたけど、その疑問に蓋をして焦凍と会う日が続いた。
あっという間に、焦凍は2年生に進学していた。
敵連合との戦いを経て、焦凍はとても大人びた様に見えた。
焦凍からは、前に家庭の事情は聞いていた。
父親がエンデヴァー、兄が荼毘。
壊れた家族。
けど、今はエンデヴァーとの関係もそれなりらしい。