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たまのケージ【ヒロアカ】

第12章 ゆめのプロポーズ2(相澤消太)


 私が……

 「私の、所為なの……」

 私が、恋のふるいにかける事すら出来ない子供だから。

 相澤さんは私を選ぶことも捨てる事も出来ない。

 忘れさせることしか、出来ないんだ。

 無かった事にして、若いんだから次を見つけて欲しいって……

 そういう事でしょ?

 「え?なんで繭莉の所為なのよ?」
 「……ごめ、私……っ……」
 「うんうん、もぉいい、泣きな!めっちゃいい男捕まえて見返してやろ!それしかないよ!」
 紗綾が私の肩をさすりながらキレかけていた。

 ごめん紗綾。
 相澤さんに言わないって言っちゃったから、あの日の事は紗綾にも言えない。
 その所為で、相澤さんが紗綾の中で悪い人みたいになってしまってるのも心底申し訳なかった。

 私が、もっと早く生まれていたら。

 ……ううん……

 寧ろ私が、生まれていなかったら。


 こんな事には、ならなかった。


 「私……もう、忘れる……」

 やっぱり、初恋は実らないんだ。

 忘れよう、あの日の事も……この想いも。


 そう、思った。




 次の日の、放課後。

 「ね、繭莉!どっか寄ってかない?」
 と、学校の友達に誘われたけどバイトがあったのでやんわり断った。

 正直、まだ遊びに行くなんて気には、なれないし。

 相澤さん……
 今日は……っていうか、もう二度と来ないか。
 あんな事あったり言ったりして普通に来たら、もう鋼鉄の精神力だよ……

 あ、もう忘れるんだった……

 なんで、こんなに考えちゃってるんだろ……

 紗綾の言う通り、誰か他にいい人でも見つけたらこんな事考えずに済むのかな……?

 「おい、甘井」
 考え込んでいた所を、先生に呼ばれて我に返る。
 「あ、はい!」
 「ちょっと、進路指導室来てくれないか?」
 「分かりました」

 私を呼んだ先生は、生徒に人気の麻倉先生。
 確か歳は、30歳だった気がする。

 こないだ出したプリント、何かおかしかったかな……?

 そう思いながら、進路指導室のドアを開けた。

 「失礼します」
 「甘井、呼び出して悪いな」
 「あの、何か不備でも……」
 「いや?違うよ」

 違う……?
 業務連絡以外で、私に何の用だろう。

 「え、じゃあ、なんで……」
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