第7章 夢中(相澤消太)
ベッドにゴロンと横になると、程なくしてお風呂の方からシャワーの音が聞こえてくる。
消太がお風呂に入ってると思うと、少しドキドキしてきた。
もう……今日、私もなんか、おかしいかも……
会うのが久しぶりだと、こんな気持ちになるもんなのかな?
もしかして、お風呂から上がったらまた……
あ!いやいや。
何を考えてるんだ、私……
「あー……もうっ……!」
私はベッドの上で1人、自分の肩を抱きしめて悶えていた。
遠くから聞こえる、ドライヤーの音で目が覚めた。
あ……
消太、お風呂上がったんだ。
悶えていた割に、いつの間にか眠ってしまっていたらしい。
暫くその音をぼーっとした頭で聞いていると、その音が止まって、ぺたぺたとスリッパの音が聞こえてきた。
「繭莉、寝てんのか」
何故か、目を瞑って寝たふりを決め込んでしまった。
すると、自分の前に何やら気配を感じて、消太がそこに居るんだと分かった。
「今日、疲れさせたかもな……すまん」
その言葉の後、頭をそっと撫でられる。
「お前、目瞑ってても可愛いな」
なに?
もしかして、私が先に寝てる時って、こうやっていつも話しかけてる?
もうそれ、寝た娘を見守るお父さんじゃん。
や……お父さんとはあんな事、しないけども。
そんな事を思っていると、ベッドの軋む音がして、マットレスが少し沈んだ感じがした。
「繭莉」
後ろから、お腹辺りにそっと腕が回される。
「……好きだ」
ドキドキと、自分の心臓の音がやけに耳についた。
すると突然、耳朶を甘噛みされて思わず声が出そうになってしまった。
そのまま、耳のラインをなぞる様につぅっと舐められて、ぞくぞくと感じてしまう。
「まだ、寝てんのか」
耳元で、低くて甘い声が聞こえた。
そして、熱い吐息が耳に当たる。
あ……
消太、きっと興奮してる。
このまま寝たふりしてたら、どうなっちゃうんだろう。
ギリギリまで、粘ってみる事にした。
お腹に回されていた手が、どんどん下へ下りていく。
そして、その手が迷う事無くズボンの中に入ってきた。
「……っ……」
ショーツの上から、秘所の割れ目をつっと指でなぞられる。
「っ!」
「起きろよ、繭莉」