第6章 ブルーベリー・ナイツ(切島鋭児郎)
一体、どんなのが来るんだろ。
……楽しみかも……
暫く経った頃、私の目の前には見た目も可愛いパフェとグラスホッパーが並んでいた。
「……わぁ……!」
「おすすめ、という事でしたのでパフェは季節の物をご用意させていただきました。グラスホッパーは……お客様が、緑がお似合いになりそうなので」
「いやぁ、ありがとうございます。……すごい、可愛い……」
「喜んでいただけて、何よりです。ごゆっくりどうぞ」
と、イケメンスマイルを残して凌さんは去って行った。
なんか、入って正解だったかも。
グラスに口をつけると、ほんのりチョコミントみたいな味が口の中に広がる。
お、おいしい……
どれどれ、パフェも……
一番上に乗っていたアイスを掬って、口に入れる。
ん!
結構お酒入ってるけど、おいしい……!
こうして私は、1人で自分へのご褒美を楽しんだ。
30分後。
お酒を飲んで、お酒の多めのパフェも食べて、ちょっとほろ酔いになってきた。
お酒もこんなもんなら、気持ちいいもんなのか……
ついいつもの癖でテーブルに突っ伏す。
うん。
自分にご褒美もあげたし、明日からまた頑張んなきゃ。
もう、クズ男たちの事は忘れよう。
忘れ……
うっ……!
折角いい気分になってたのに……思い出しちゃった……
あの……
もう1杯、お酒飲んでも……いいですかね……?
「あの、すみません」
カウンターの中で作業していた凌さんに声をかけると、笑顔でこちらに来てくれた。
「お待たせいたしました。追加のご注文ですか?」
「はい、えっと……これと同じものをもう1杯ください」
お酒を待っている間、頬杖をついて考えていた。
なんか、この短期間に色々あったなぁ。
色々……した事は、セックスだけなんだけど……
みーんな、クズだったな……いや、ホークスは……あれは、私が悪いのか……
運命とか……なんか女子高生みたいな事、言っちゃってさ……
「……はぁ……」
再びテーブルに突っ伏すと、コンコンと窓を叩くような音が聞こえたので顔を上げた。
キョロキョロと辺りを見回すけど、誰も何もな状態だ。
……外……?
そう思って、外に目をやると、窓の向こうに切島くんがいた。