• テキストサイズ

君の隣で眠らせて【チェンソーマン短編集】

第1章 初めてのキスは…【デンジ夢・前編】



驚いて硬直するデンジ。

「……よぉ、ルルさん、これはちっとヤバくね?」

心臓がバクバクしているデンジとは対照的に、深く眠っているルルは少しも起きる気配がなかった。
どうしようかと思いながらもゆっくりと腕を動かし、そっと彼女の背中に手を回してみる。

「柔らけぇ...」

女性らしい身体の感触を感じながらほのかに甘い香りに包まれたデンジは、間近でルルの寝顔を見つめた。

「いい匂いすんなぁ…」

無意識のうちに彼女にもっと触れたくなる衝動にかられ、指先でルルの頬にそっと触れてみる。

"あぁ…これ以上はダメだろ"

そう思っていても、指を引っ込めることができない。

『…フフ』

その時、頬を撫でられてくすぐったかったのか、ルルの寝顔がフッとほころんだ。その笑顔に心を奪われる。

「かわいい…」

デンジは彼女の頬に唇を近づけていくが、寸前で止まった。

「いや、ダメだダメだ。我慢しろ、俺…」
『ぅ…ん…』

抱き枕と間違えてでもいるのか全身でギュッと抱きついてくるルル。
ピッタリとしたTシャツに下半身は下着姿の女性に抱きつかれ、脚を絡められている事実に、デンジはパニックになりかけた。

「うわああああ、やばいやばいやばい…」

ルルと同じようにTシャツと下着姿のデンジ。
彼女の滑らかな脚が自分の骨ばった脚に絡んで、頭が沸騰しそうになる。

"…マジでもうヤベぇって…"

華奢な身体の割に大きめの胸。Vの字に開いたTシャツの胸元からは谷間がのぞいていた。
ごくりと生唾を飲むデンジ。目線は自然とその谷間へ吸い寄せられる。

「み、見るな…見ちゃダメだ…」

谷間から視線をそらすと、すぐ目の前にはピンク色のポッテリとした唇が少し開かれていて、小さな寝息をたてていた。



/ 61ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp