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君の隣で眠らせて【チェンソーマン短編集】

第4章 夜明けがくる前に…【早川アキ夢・後編】



その後、公安による敵のアジトへの一斉捜査で、アキは東山コベニと共に首謀者と思われる沢渡アカネを捉え、デンジと2人でサムライソード(公安内呼称)に私刑を与えた。


《 Easy revenge!》

姫野がくれた言葉に背中を押されるまま、憂さ晴らしのような復讐をしてはみたけれど、もちろんこれで気持ちがおさまった訳ではなかった。

当然だがルルも、今回の事件からは中々立ち直ることができないでいるようだった。
あまり眠れていないのか、見かける度に目元のくまが深くなっている。
そのことに気付いてはいたが、アキは直接ルルに声を掛けられずにいた。



『人前で、接触するのを控えてください』

ルルがアキにそう頼んできたのは、居候だった彼女がアキの部屋を突然出て行ってから間もない頃だった。

当然のように理由を聞いたが、彼女はそれが互いのためだという以上のことは話してくれなかった。
納得はできなかったが、何か彼女なりの考えがあるのだろうと思ったアキはルルの希望に従い、人前で必要以上に彼女と会話をすることをやめた。

月日が流れ、かつてルルが居候していたアキのマンションには現在、デンジとパワーが一緒に暮らしていた。
アキは、ルルとは相変わらず人前で親しく会話をするようなことはしていなかったが、それでも根底に流れている互いに対する信頼は、これまでに一度も揺らいだことは無かった。

[ 銃の悪魔に復讐する ]

あの頃も、そして現在も
それだけがアキとルルの共通した信念だった…



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