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君の隣で眠らせて【チェンソーマン短編集】

第1章 初めてのキスは…【デンジ夢・前編】



その日、任務に出たデンジは、同じ現場についたパワーに「いつもと様子が違うぞ」と指摘され、明日ルルと焼肉を食べに行く約束をしたことを話した。
すると、パワーは「焼肉じゃと!?いいのぉ…そうじゃ!ワシも一緒に行ってやろう」と言い出す。

「…ぇ…マジかよ。ま、いっかぁ。焼肉はみんなで食った方が美味いもんなぁ」


次の日、デンジがルルにパワーも行きたいと言っていると伝えると、それならば同じ部隊の他の人達にも声をかけようということになり、結果的には早川アキや姫野、ルルのバディなども誘っての食事会になった。
もちろん、恋バナなどはできそうにない空気で、デンジはルルのオススメの店にみんなで美味しい焼肉を食べに来ただけとなってしまった。

「ずいぶん人数集まったなぁ…まぁしかたねぇか。楽しく食えりゃそれでいいよな」
『…そうだね』
「あれ?なんかルルさんテンション低くね?どした?」
『ううん。何でもないよ』
「腹減ってるだけか?早く食おーぜ♪」
『うん』

デンジは隣に座ったパワーと競うように焼肉を食べ始めた。

「ウメェ!さすがルルさんのおすすめの店だぜ」

パワーと肉を取り合いながらガツガツと食べるデンジ。その光景を見ながらルルはグイグイ酒を飲んだ。


食事が終わり、店の外へ出て解散した頃には、ルルは普段の仲間うちの飲み会の時よりもだいぶ酔っ払っていた。

『それじゃ、私コッチだから。お疲れ様〜』

足元がおぼつかないルルにデンジが声をかける。

「ルルさん、大丈夫かぁ?フラフラしてんぞ」
『大丈夫大丈夫』

そう言いながらもよろける彼女の肩をデンジは支えた。

「行こーぜ。タクシー乗るまで着いてってやっから」
『ぁ…ありがと』

デンジは同居している早川とパワーを先に帰らせ、ルルと2人で駅前のタクシー乗り場まで賑やかな夜の繁華街を歩いていった。

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