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夢主の家族の問題を三ツ谷が助けようとしてくれる話

第2章 悪夢


「……え?一緒ってどういうことだ?」「実はさ、俺……も……何…度…も……兄貴に…殺意……を今も…抱い…て…」「うっ、そりゃあ。そんなことされたら殺意だって湧くよな」「違う!そんなんじゃ……ねぇよ!ボロボロになった自分の姿を鏡で見たとき…と…か……特に……柚葉に「ごめ……んね。私がもっと……強かったら……」って言われたときとか……めっちゃ自分自身が情けなくて……許せなくて……殺意が湧いた!でも、それと同じくらい……悲しくて……憎くかった」「そうか、辛かったな。でももう大丈夫だろ?お前は変わったんだしよ!」「うん……でも、あのときは…兄貴が怖くて憎くて……ナイフを……握りしめて涙……を流…しながら……朝を迎えたことも……いっぱい……あったよ」「っ!……辛かったな」「うん、今はもう大丈夫!だから、タカちゃんには……俺と同じように『殺す』なんて……考えないで…ほしいから……」「うっ」「だからさ、タカちゃんはいつも通りの優しいタカちゃんでいてよ。タカちゃんの彼女の子もさ、きっと悩んでいるんだろうけど…タカちゃんが彼女の傍にいて一緒に支えあえばきっとそんなこと考えなくて済むと思うし……その子もきっとタカちゃんのこと信頼していると思うから……だからさ、お願いだからそんな考えはやめてよ」八戒は笑顔で言ったが、その目には涙が浮かんでいた。「ごめんな……お前にそんなこと言わせちまって……」三ツ谷は申し訳なさそうな顔をして謝った。「いいんだよ。俺もタカちゃんのおかげで変わることが……できたんだからさ。タカちゃんがいなかったら俺は……」「それでもだ。俺が弱いせいでお前にそんな考えをさせたのは事実だし」「タカちゃんは相変わらずみんなに優しいな。でも、たまには自分のことも大切にしてよね」「……俺もさぁ、本当はこんなこと考えたらいけないってわかってるんだけど……な」「そっか…もしその子とか……タカちゃんが辛くなったらいつでも相談に乗ったり、俺がなにか力になれることがあるなら……いつでも言ってね」「あぁ、ありがとうな」三ツ谷は微笑みながら言う。そして二人は笑いあった。
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