第58章 新婚旅行の思い出 ― 湯煙の中の狂宴
貸し切りにされた巨大な露天風呂。
雪がちらつく中、湯船に浸かっていた私の元に、我慢しきれなくなった男たちが次々と乱入してくる。
「おいおい! 誰だ、 の隣を陣取ってんのは! 順番だろうがァ!」
実弥さんが湯気を蹴散らして入ってくれば、宇髄さんが豪快に笑いながら私の肩を抱き寄せる。
「はっは! 混浴なんだから細かいこと言うなよ! ほら 、俺が洗ってやるぜ。派手にな!」
「うむ! 宇髄、一人で独占するのは感心しないな! 俺も を温めよう!」
湯気を割って現れたのは、太陽のような笑顔の煉獄さんで。
彼は迷いなく私の正面に座ると、逞しい腕で私を抱き上げ、自分の膝の上へと誘う。
「さあ、俺の胸に寄りかかるがいい! 湯冷めなど、この俺の熱さで微塵もさせん!」
「……煉獄さん、ずるいです。俺が背中を流すって約束してたのに……」
炭治郎くんが少し頬を膨らませて桶を抱え、義勇さんは黙って私の手を湯の中で握りしめ、離そうとしません。
「……ふふ、みんな必死だね。僕はもう、 の足元をもらったよ」
いつの間にか無一郎くんが水面から顔を出し、私の足に縋りついています。
伊黒さんは
「……貴様ら、公共の場で破廉恥な真似をするな」
と言いつつ、私の背後から首筋を独占していた。
最後には悲鳴嶼さんが
「南無……皆、溺れさせぬようにな」
と、全員を包み込むように入湯。煉獄さんの
「わっはっは!」
という豪快な笑い声が星空に響き、湯船からは溢れんばかりの愛がこぼれ出してた。
*